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高齢者が通院できないときはどうする?原因と利用できる支援・サービスをわかりやすく解説

親の通院が、だんだん難しくなってきたと感じていませんか?

  • 認知症が進み、1人で病院に行くのが不安になってきた。
  • 足腰が弱くなり、通院中に転ばないか不安になってきた。
  • 診察や説明をうまく理解できているのか、気になってしまう。

それでも、自分の仕事や家庭があり、毎回付き添うのは現実的に難しいですよね。
「まだ通院できているから大丈夫」そう思っていた矢先に、転倒や体調悪化をきっかけに、
一気に状況が変わってしまうケースも少なくありません。
あらかじめ通院を支える方法や、選択肢をしっておくことで、いざというときにも慌てず、
必要な支援につなげることができます。

この記事では、高齢者の通院が難しくなった時に、家族として「何から考えればいいのか」を整理しながら
利用できる支援やサービスをわかりやすくご紹介します。
高齢者の通院に不安を感じ始めたときの参考にしてください。

高齢者が通院できなくなる主な3つの理由

高齢者が、これまで通えていた病院への通院が難しくなる背景には、身体や心身のさまざまな変化が関係しています。

01 認知症や判断力の低下

通院に必要な「順序立てた行動」をまとめて行うことが難しくなります。

  • 受診に必要なものを準備し、身支度をする
  • 交通機関を利用する
  • 医師に症状を伝え、説明を理解する

02 筋力や体力の低下

移動や待ち時間で、病院に着く頃には既に疲れ切ってしまう事もあります。

  • 段差や坂での体力消耗
  • 公共交通機関での立ちっぱなし
  • 翌日まで疲れが残るストレス

03 病気や障害による移動困難

身体的な不安や安全面の問題から、外出自体を避けてしまう事もあります。

  • 息切れや動悸による移動の負担
  • 排泄の問題(トイレの不安)
  • 麻痺による転倒リスク

高齢者が通院できない時に考えたい支援やサービス

高齢者が通院できない時でも、適切な支援サービスを利用することで、心身の負担を軽減しながら必要な医療を継続することができます。
ここでは、代表的な支援やサービスをご紹介します。

移動支援

介護タクシー / 福祉タクシー

高齢者にとって、病院へ行くまでの移動は思っている以上に大きな負担になることがあります。
バスの段差や電車の乗り換えは、足腰が弱くなったからだにはつらく感じやすく、
「交通機関を使うほどではないけれど、歩くには遠い」と感じる距離でも、通院そのものが大変になることも少なくありません。
そんな時に頼りになるのが、介護タクシー福祉タクシーです。

どちらも、身体が不自由で外出が大変な方や、移動中に介助が必要な方の「移動の手助け」をしてくれるサービスです。
名前が似ているため、混同されがちですが、利用できる条件や費用の仕組みには違いがあります。
それぞれの違いを、ポイントごとに見てみましょう。

このように、介護タクシーは「通院時に介助が必要な方向けのサービス」、福祉タクシーは「移動手段として柔軟に使えるサービス」と考えると、違いが分かりやすくなります。
本人の状態や利用目的に合わせて、無理のない方法を選びましょう。

院内介助・同席

自費ヘルパーや病院付き添いサービス

自費ヘルパーとは、介護保険を使わず、利用者が全額自己負担で依頼する介護・生活支援サービスを行うヘルパーの事です。
介護保険では対応できない、病院内の介助や診察への同席、院内での見守りなどをカバーできるため、院内で一人で診療の順番を待ったり、医師の説明を聞くことが難しい高齢者におすすめです。

訪問介護事業者が介護保険外として提供している場合や、NPO、ボランティアなどが提供しています。介護福祉士など有資格者が対応するケースも多く、安心して任せることができます。

料金は時間制が一般的で、別途交通費がかかることが多いです。「どうしても院内でそばにいてほしい」という場合に非常に心強いサービスです。

注目

訪問診療(在宅医療)

こうした移動や付き添いの支援を利用してもなお、通院そのものが大きな負担になってきた場合には、医師が自宅を訪問して診察を行う「訪問診療」という選択肢もあります。

次の章では、訪問診療の基本的な仕組みや、利用を検討する目安について解説します。

通院が難しい場合に「訪問診療」という選択肢

「まだそこまでではないのでは」「訪問診療は最終手段なのでは」と感じる方も多いかもしれません。
高齢者が通院できないとき、自宅で医療を受けられる訪問診療は、本人にとっても支える家族にとっても大きな助けとなります。
ここでは、訪問診療の基礎知識を紹介します。

訪問診療とは

訪問診療とは、通院が難しくなった患者に対して、医師が計画的・定期的に自宅を訪問し、住み慣れた環境で医療を継続するための仕組みです。

往診との違い
患者の要請を受けてその都度対応する「往診」とは異なり、定期的なスケジュールを組んで、継続的な健康管理を行う点が特徴です。

訪問診療を利用できる対象者には条件があります。

「在宅での療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難な者」

引用:厚生労働省「居宅療養管理指導」

寝たきりや認知症、終末期だけでなく、移動困難や交通手段の欠如といった社会的な理由も考慮されることがあります。

まとめると、判断基準は「自力で通院することが難しいかどうか」となります。

訪問診療で「できること」と「できないこと」

できること

  • 薬の調整、体温・血圧などの確認
  • 血液検査、超音波、心電図検査
  • 床ずれ処置、カテーテル・胃ろう管理
  • 輸血や抗がん剤治療など

× できないこと

  • CTやMRIなどの画像検査
  • 手術
  • 一刻を争う救命措置

訪問診療は、「病院医療と連携しながら自宅療養を支える」役割を担っています。
在宅での対応が難しい状態になった場合には、病院と連携して入院に繋ぐこともできるため、家族も安心して任せることができます。

訪問診療を考えるタイミング

「いつから訪問診療に切り替えればいいの?」という悩みは、多くのご家族が抱えるものです。
具体的なタイミングの目安をいくつかご紹介します。

👥付き添う家族の負担が限界に近いとき

付き添う家族の負担が重くなりすぎると、余裕がなくなり、優しく接することが難しくなることもあります。
お互いにストレスを抱え込まないためにも、早めに相談することをおすすめします。

🏠日常生活や介護の負担が大きくなってきたとき

日常生活での介助量が増えると、自分の生活とのバランスを取ることが難しくなってきます。たとえば、

  • 仕事をしている場合、出勤や勤務の継続が難しくなる
  • 自分の家庭の世話と両立するのが難しくなる

自分自身を守るためにも、「もう限界かもしれない」と感じたときには、検討してみましょう。

🌡️体調の変化への不安が強くなってきたとき

訪問診療では、急な体調変化があった際にも相談できる体制が整っています。
主治医に24時間連絡・相談できる点は、ご家族にとっても大きな安心材料となります。

通院はできているが、この先が不安なとき

「今はできているけれど、この先も続けられるのか不安」と感じることもありますよね。
あらかじめ相談しておくことで、医療の空白期間を作らず、スムーズに在宅医療へ移行できます。

高齢者の通院で困ったときの相談先

「通院のことで困っているけれど、どこに相談すればいいのかわからない」と迷うことも多いですよね。
主な相談窓口を紹介します。

まずはここから

かかりつけ医

普段から病状を把握しているため、現在の状態を踏まえた適切なアドバイスや、訪問診療へのスムーズな橋渡しが可能です。

相談のメリット:
訪問診療を行っている連携先の紹介や、紹介状の作成など、医療面での具体的な手続きをリードしてもらえます。

総合的な窓口

地域包括支援センター

自治体が設置している「高齢者のための総合相談窓口」です。生活全般の困りごとを一緒に考えてくれる、ガイドのような存在です。

受けられるサポート:
介護保険の手続き、在宅医療を行う医療機関のリスト提供、利用できるサービスの案内など、トータルで支えてくれます。

「かかりつけ医がいない」「何から始めればいいかわからない」という場合は、こちらがおすすめです。

まとめ
通院が難しくなったら、無理をしない選択を

高齢者にとって、通院が難しくなることは決して珍しいことではありません。
「通院がつらくなってきたかも」と感じたら、無理をしすぎる前に、一度専門家へ相談してみましょう。

「そろそろ在宅医療かな」と感じるタイミングが、ちょうどよい切り替えの時期です。

高齢者本人にとって最適な方法を考え、本人も家族も安心できる医療・介護体制を整えていきましょう。
困ったときは1人で抱え込まず、早めに相談することが、安心への第一歩になります。

えにし外来

〜 あなたとご家族の不安に寄り添います 〜