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肥満外来で使われることがあるマンジャロとは?効果・副作用・費用をわかりやすく解説

このようなことで悩んでいませんか。

  • 肥満外来でマンジャロが使われることがあるのか知りたい
  • 自己流ダイエットでは挫折を繰り返すので、医療の力を借りられるのか知りたい
  • マンジャロで本当に体重が減るのか知りたい

毎日忙しく不規則な生活が続き、ここ数年で体重が増えてしまい、自分の健康に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。肥満は、体型の問題だけではなく、高血圧や糖尿病など、さまざまな生活習慣病の発症リスクを高める可能性があります。

肥満外来でも使用されることがあるマンジャロは、本来は糖尿病の治療薬です。その作用から、医療機関では体重管理をサポートする治療の選択肢の1つとなることがあります。

この記事では、マンジャロの効果や副作用、費用などについてわかりやすく解説します。自分に合う治療かどうかを考える参考にしてください。

肥満外来で使われることがあるマンジャロとは

GIP/GLP-1受容体作動薬(デュアル作動薬)とは

マンジャロは、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬(デュアル作動薬)と呼ばれる薬です。腸管から分泌される「GIP」と「GLP-1」という2つのインクレチンホルモンの受容体に同時に働きかけます。

GLP-1受容体作動薬はこれまで糖尿病治療で使用されてきましたが、マンジャロはGIPにもアプローチできる点が特徴です。

🔑

インクレチン受容体とは、インクレチンホルモン(鍵)がはまる専用の鍵穴のようなものです。

私たちが食事をすると、腸から「食事がきた」というメッセージ物質(インクレチン)が血液中に分泌されます。膵臓や脳、胃腸には、このメッセージをキャッチするための専用のスイッチ(鍵穴)があり、これをインクレチン受容体と呼びます。

受容体が刺激されると起こること

  • 膵臓から血糖値を下げるホルモンが分泌される
  • 満腹の指令が脳に伝わる
  • 胃の消化速度がゆるやかになる

※マンジャロは日本では2型糖尿病の治療薬として承認されています。肥満治療として使用する場合は自由診療となります。

マンジャロが食欲に影響するとされるメカニズム

マンジャロは、腸から分泌される「GIP」と「GLP-1」という2つのホルモンの受容体に作用する薬です。これらは、脳の視床下部に働きかけて満腹中枢を刺激すると考えられています。

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脳への作用

食事量が少なくても「お腹がいっぱい」と感じやすくなり、自然と食欲が抑えられます。

胃への作用

胃の動きをゆるやかにして、食べ物が送られるスピードを遅くします。満腹感が長く続き、食べ過ぎを防ぎます。

体重減少により期待される健康改善

体重が増加すると、内臓脂肪が蓄積し、高血圧や脂質異常症などの健康障害を引き起こしやすくなります。また、インスリンの働きが低下することで糖尿病のリスクが高まり、動脈硬化の進行につながる恐れもあります。

体重管理によるプラスの変化

体重が減少して内臓脂肪が減れば、血圧や脂質異常症の改善が期待でき、生活習慣病の予防や改善につながると考えられています。

※健康リスクを減らすためには、単なる数字の減少だけでなく、適切な医学的管理のもとでの体重管理が重要です。

治療前に知っておきたいマンジャロの副作用

吐き気・下痢などの消化器症状

治療を検討するうえで知っておきたいのが副作用です。特に、吐き気や下痢、便秘、嘔吐、胃もたれなどの消化器症状は、治療開始初期や用量を増やしたタイミングで起こりやすいといわれています。

なぜ消化器症状が起こるの?

これは、食べ物が胃から腸へ送られるスピードが遅くなるため、長時間胃にとどまることによって引き起こされる症状です。

また、食べ物の流れが遅くなることで腸の動きのバランスが一時的に乱れ、下痢や便秘が起こることもあります。

症状の程度は軽度から中等度であることが多く、体が薬に慣れてくるにつれて、数日〜数週間ほどで自然に和らいでいく傾向があります。

低血糖など注意が必要な副作用

マンジャロ単独では低血糖のリスクは低いとされていますが、インスリン製剤などの他の糖尿病薬と併用すると、冷や汗や手足の震え、動悸などの低血糖を起こすリスクが高まります。

マンジャロ

血糖値が高いときだけインスリン分泌を促す

インスリン製剤

血糖値の高さに関係なく強制的に血糖値を下げる

この2つを併用すると、血糖降下作用が強くなりすぎ、必要以上に血糖値が下がってしまうことがあるのです。そのため、医師の判断でインスリン製剤の量を減らすなどの調整が行われます。

⚠️ まれに報告される重い副作用

みぞおちから背中にかけての強い痛みや吐き気が現れる急性膵炎、胆嚢炎・胆石症、腸閉塞、アナフィラキシーなどが報告されています。

副作用を抑えて治療を続けるためのポイント

副作用を最小限に抑えるために、マンジャロは最小用量である2.5mgから開始し、体の状態をみながら段階的に増量していきます。

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食事の工夫

胃腸への負担を減らすため、脂っこい食事やアルコールを控え、消化のよいものを少量ずつゆっくり食べましょう。

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水分補給

吐き気や下痢などがある場合は脱水を防ぐため、こまめな水分補給を心がけることが大切です。

もし激しい腹痛などの症状が出た場合や、副作用が長引く場合は、自己判断せず早めに医師へ相談してください。

マンジャロの処方は保険適用になる?

肥満外来で保険適用になる条件(BMIなど)

マンジャロの保険適用について

マンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認されている薬のため、保険適用となるのは2型糖尿病と診断された患者のみです。

そのため、肥満症の治療やダイエット目的で使用する場合は、基本的に保険適用とはならず自由診療(全額自己負担)となります。

なお、肥満治療薬の中には、以下の条件を満たす場合に保険適用となるものもあります(マンジャロ以外の薬剤など)。

  • BMI35以上の高度肥満症
  • BMI27以上で肥満に関連する健康障害(高血圧、脂質異常症、2型糖尿病など)を2つ以上有する場合

ただし、適用の可否は症状や治療内容によって異なるため、詳しくは医師に相談することが大切です。

自由診療の場合の費用目安

自由診療と聞くと、費用がどのくらいかかるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。費用はクリニックによって異なりますが、1か月分(週1回投与×4回)の目安は以下の通りです。

開始用量 2.5mg

約2万円 〜 3万円前後

増量後 5mg以上

5万円 〜 10万円程度

※用量により変動します

💡

用量が増えると薬剤費も高くなるため、治療を開始する前に費用の目安を確認しておくと安心です。

診察料や検査費などの治療にかかる追加費用

自由診療では、薬剤費のほかにも以下のような費用がかかる場合があります。受診前に、これらの合計額をイメージしておくことが大切です。

  • 初診料・再診料 診察を受けるたびにかかる基本料金です。
  • 血液検査などの検査費用 副作用の確認や健康状態の把握のために実施されます。
  • 自己注射の指導料(初回) 正しい打ち方のレクチャーを受けるための費用です。

特に初回は、医師や看護師から自己注射の正しい方法について指導を受けるため、指導管理料が追加されるケースが一般的です。

総額がいくらになるか、受診前にホームページ等で確認しておきましょう。

マンジャロと他のGLP-1治療薬との違い

マンジャロとウゴービの違い

ウゴービとマンジャロは、どちらも注射薬ですが、体へのアプローチの仕組みや保険適用のルールに違いがあります。

マンジャロ

GIP / GLP-1 受容体作動薬

作用の仕組み

GLP-1とGIPの2つの受容体に作用する「デュアル作動薬」です。

保険適用の扱い

2型糖尿病の治療薬。肥満治療目的の場合は自由診療となります。

ウゴービ

GLP-1 受容体作動薬

作用の仕組み

GLP-1受容体のみに作用する薬です。

保険適用の扱い

肥満症治療薬。BMI等の条件と、特定の施設基準を満たした場合に保険適用となることがあります。

リベルサスとの違い

マンジャロは週1回の皮下注射で使用する薬ですが、リベルサスは1日1回服用する経口薬(錠剤)です。大きな違いは「投与の方法」と「頻度」にあります。

マンジャロ

💉

皮下注射

週1回

1週間に一度の投与で済むため、毎日の手間を減らしたい方に選ばれます。

リベルサス

💊

経口薬(錠剤)

1日1回

注射に抵抗がある方に適していますが、特有の服用ルールがあります。

⚠️ リベルサスの服用ルール

起床時の空腹時に少量の水(約120ml以下)で服用し、その後30分間は飲食や他の薬の服用を控える必要があります。

このように服用方法に特徴があるため、個々のライフスタイルや好みに合わせて治療方法が選択されることがあります。

自分に合う肥満治療薬の選び方

肥満治療薬にはいくつかの種類があり、体の状態や治療の目的によって適切な治療法が異なります。一概に「これが一番」というわけではなく、「あなたに合うかどうか」が大切です。

注射薬が選ばれる主なケース

  • 肥満に関連する健康障害のリスクが高い場合
  • 体重管理を積極的に行う必要がある場合
  • 週1回の投与で手間を減らしたい場合

飲み薬が選ばれる主なケース

  • 注射に対して心理的な抵抗がある場合
  • 毎日服用するリズムが作れる場合
  • まずは手軽な方法から開始したい場合

どの治療薬が適しているかは、体の状態や生活習慣、副作用のリスクなどを総合的に判断して決めるため、治療を検討する際は、医師と相談しながら進めることが大切です。

マンジャロの2.5mgで変化を感じにくいとき

マンジャロを使い始めたものの、「思ったほど体重の変化を感じない」と不安になる方もいるかもしれません。せっかく治療を始めたのに数値が変わらないと、自分には合っていないのではないかと心配になりますよね。

💡

実は、マンジャロは最初から高用量で使用する薬ではありません。

2.5mgは、まずは体を薬に慣らすための「開始用量」としての役割が強いのです。

最小用量から治療を始める理由

マンジャロは、胃から腸への食べ物の移動(胃排出)を遅らせる作用があるため、吐き気や下痢などの消化器症状が現れやすくなります。

特に治療開始初期に症状が出やすく、体が薬に慣れてくると徐々に軽減していくといわれています。

そのため、マンジャロは最初に最小用量である2.5mgから治療を開始し、体重や体調、副作用の有無を確認しながら段階的に量を増やしていくのが基本ルールです。

段階的な増量と効果判定のタイミング

一般的に、2.5mgを4週間継続投与した後、医師が副作用の有無や効果(食欲抑制の実感など)を確認します。

もし、十分な変化が感じられず、副作用も問題がないと判断された場合は、維持用量である5.0mgへ増量します。

その後も必要に応じて、4週間以上の間隔をあけながら段階的に用量を調整していきます。

自己判断で増量してはいけない理由

早く体重を減らしたいからといって自己判断で投与量を増やしたり、投与間隔を短くしたりすると、激しい胃腸症状や急性膵炎、低血糖などの重い副作用を引き起こすおそれがあります。

安全に治療を進めるためにも、必ず医師の指示に従い、決められたスケジュールを守ることが何よりも重要です。

肥満外来でマンジャロを処方してもらうまでの流れ

マンジャロは誰でも処方されるわけではなく、医師が体重や健康状態、既往歴などを総合的に判断したうえで治療の適応が決まります。

一般的な流れは、次のとおりです。

01

予約・問診

クリニックを予約し、現在の体重やBMI、既往歴、服用中の薬などを問診で伝えます。

02

血液検査などの評価

マンジャロを安全に使用できる健康状態かを確認するため、肝機能・腎機能・膵臓の異常の有無などを血液検査で確認します。

03

医師の診察・処方

検査結果や問診内容をもとに、医師が治療の適応を判断します。治療のメリットや副作用、費用などの説明を受けたうえで処方が決まります。

04

投与指導と治療開始

初回は自己注射の正しい打ち方(ペン型注射器の操作方法、注射部位のローテーションなど)について説明を受けます。副作用が出た場合の対応についても確認し、週1回の治療を開始します。

不安な点は処方前にしっかり解消し、納得したうえで週1回の治療をスタートしましょう。

マンジャロ治療は医師と相談しながら進めることが大切

マンジャロは体重減少効果が期待できる一方で、副作用のリスクもある薬です。

そのため、医師の継続的な管理・指導のもとで使用することが大切です。

また、マンジャロはあくまで体重管理をサポートする薬であり、薬だけで体重が減るわけではありません。

美容・痩身目的の安易な使用は推奨されていないため、食事内容の見直しや適度な運動など、生活習慣の改善と併せて治療を進めることが重要です。

体重管理の方法にはさまざまな選択肢があります。自分に合った治療方法については、医療機関で相談しながら検討することが大切です。

※マンジャロは日本では2型糖尿病治療薬として承認されています。肥満治療として使用する場合は自由診療となります。治療の適応については医師と相談のうえ判断されます。未承認医薬品の使用や安全性に関する詳細は、当院の自由診療に関する説明をご確認ください。