一般内科・生活習慣病外来

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睡眠時無呼吸外来

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睡眠時無呼吸外来

希望を象徴する医師と看護師の背中

睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に呼吸が一時的に停止する、または浅くなることが繰り返される病気です。これが長期間続くと、日中の眠気や集中力の低下、さらには心血管疾患や高血圧、糖尿病などの健康問題を引き起こす可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の種類

睡眠時無呼吸症候群は主に2つのタイプに分けられます。

1. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
(OSA: Obstructive Sleep Apnea)

最も一般的なタイプです。

呼吸を行っている最中に、喉の筋肉が緩んで気道が狭くなり、呼吸が一時的に停止します。

これにより、呼吸が遮断される時間が数秒から数十秒続くことがあります。無呼吸状態が繰り返されるため、睡眠が浅くなり、十分な休息を取ることができません。

2.中枢性睡眠時無呼吸症候群
(CSA: Central Sleep Apnea)

脳が呼吸を指示する信号を送らなくなることが原因で、気道自体に問題はないが呼吸が一時的に停止します。

こちらのタイプは比較的稀で、通常は心不全などの疾患が関係しています。

3. 混合型睡眠時無呼吸症候群

閉塞性と中枢性が両方含まれている場合です。

4. 混合型脂質異常症

LDLコレステロールとトリグリセリドがともに高い状態を指し、動脈硬化のリスクがさらに高くなります。

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群の原因にはいくつかの要因があります。

1. 解剖学的要因

喉の筋肉が緩みやすい、または軟口蓋や舌の位置が影響して気道が狭くなる場合です。例えば、肥満首周りの脂肪が多いことが関係していることがあります。

扁桃腺やアデノイドの肥大が気道を狭くする原因になることもあります。

2. 年齢と性別

  • 男性は女性よりも睡眠時無呼吸症候群にかかるリスクが高いとされています。
  • 年齢が上がるにつれて、筋肉が緩みやすくなるため、無呼吸症候群のリスクが増えます。

3. 肥満

肥満は最も大きなリスク要因であり、特に腹部や首周りの脂肪が気道を圧迫して、呼吸を妨げることがあります。

4. アルコールや薬物の影響

アルコールや鎮静薬睡眠薬などを使うと、喉の筋肉がさらに弛緩して無呼吸を引き起こしやすくなります。

5. 遺伝的要因

睡眠時無呼吸症候群は遺伝的な影響もあるとされ、家族にこの症状がある場合、リスクが高くなることがあります。

6. その他の疾患

高血圧糖尿病心不全などの疾患も関連しています。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の症状は、主に次のようなものがあります。

1. いびき

睡眠中に大きないびきをかくことが多いです。特に、いびきが突然途切れた後に深い呼吸が戻る現象(無呼吸)が繰り返されます。

2. 昼間の強い眠気

睡眠が浅くなるため、夜間十分に休息できず、日中に極度の眠気や疲れを感じることがあります。特に、運転中や仕事中に眠くなることがあります。

3. 集中力の低下

睡眠が不足するため、日中に注意力や記憶力の低下を感じることがあります。

4. 頭痛

朝起きたときに頭痛を感じることがよくあります。

5. 心拍数や血圧の異常

無呼吸の状態が続くことで、心拍数が上昇したり、血圧が不安定になることがあります。

6. 睡眠中の息切れや喘鳴(ぜんめい)

息が止まるときに、呼吸が途切れて息切れや喘鳴が発生することがあります。

睡眠時無呼吸症候群の診断

睡眠時無呼吸症候群は、主に睡眠ポリグラフ検査(PSG)簡易睡眠検査を用いて診断されます。

睡眠ポリグラフ検査(PSG)

これは病院で行われる詳しい検査で、睡眠中の脳波、筋電図、眼球運動、心電図、呼吸の状態などをモニタリングします。

簡易睡眠検査

自宅で行う簡単な検査で、通常は指先に取り付ける酸素モニターや呼吸の変化を記録する装置を使います。

また、医師は症状や家族歴、生活習慣を考慮して診断を行います。

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

治療方法は症状の重症度や原因によって異なりますが、主に以下の方法があります。

1. 生活習慣の改善常

体重減少

肥満が原因の場合、体重を減らすことで無呼吸症状が改善することがあります。

アルコールや鎮静薬の摂取を控える

就寝前のアルコールや薬物の摂取を避けることが重要です。

睡眠姿勢の改善

仰向けで寝ると無呼吸が起こりやすいため、横向きに寝ることが推奨されることがあります。

2. CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

  • 最も一般的な治療法で、CPAP(シーパップ)マシンという装置を使い、睡眠中に気道を開けるために空気を継続的に送ります。
  • 睡眠中にマスクをつけ、鼻から空気を送り込むことで、気道の閉塞を防ぎます。

3. 口腔内装置(マウスピース)

軽度の症例には、歯科医によって作成される口腔内装置が有効な場合があります。この装置は、下顎を前に出すことで気道を開ける役割を果たします。

4. 外科手術

重度の症例や、解剖学的な問題が原因の場合、手術を検討することがあります。例えば、扁桃腺の摘出気道を広げる手術が行われることがあります。

5. 薬物療法

一部のケースでは、薬物が使われることがありますが、CPAPや外科手術ほどの効果がないため、主に補助的に使用されます。

睡眠時無呼吸症候群の予防法

脂質異常症を予防するためには、生活習慣の改善が最も重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、体重管理、禁煙、アルコールの制限を心がけることが予防に繋がります。

適切な体重の維持

肥満を予防することで、睡眠時無呼吸症候群のリスクを減らすことができます。

規則正しい睡眠習慣

睡眠環境を整え、十分な睡眠を取ることが大切です。

アルコールや鎮静薬の控えめな使用

就寝前のアルコールや薬物を避けることが無呼吸症状の軽減に繋がります。